先週、目に留まった、
コーポーレートアクションと、
それに対する市場の評価は以下の3つだ。
・BS11 株主優待の変更 ⇒ 株価上昇
・ウェッズ 株式分割の発表 ⇒ 株価上昇
・夢真HD 自己株式の処分 ⇒ 株価下落
今回は、単純にこれについてコメントするのではなく、
ゆうゆーさんが以前にまとめられた素晴らしい記事をベースに、
自分のコーポレートアクションに対する考え方の軸を示した上で、
ゆうゆーさんの記事に追記する形でコメントしたい。
プラスの場合は「○」、マイナスの場合は「×」、
プラスでもマイナスでもない場合(中立)は「△」で表す。
■増資(または 自社株処分)
市場評価 : ×
ゆうゆー評価 : ×〜△(まれに○)
fhiyoshi評価 : △
既存株の価値が希薄化するので、
発表直後には、株価はきちんと下落する。
配当権利落ちでも思うのだが、一体誰が売ってるのかと思う。
ゆうゆーさんは
増資をして得た、
お金の使いみちがとても重要と説いてるが、
全くそのとおりだと思う。
とりあえず株価は下落するので、内容によってはチャンスだと思う。
今週、自己株式を海外で売り出すとして、株価が下落した「夢真」は、
企業買収資金の一部に充てるようだ。 ⇒
KASさんの記事
更なる成長シナリオがセットされていると考えれば、チャンスとみる。
■自社株買い(または 自社株消却)
市場評価 : ○
ゆうゆー評価 : △〜○(まれに×)
fhiyoshi評価 : ○
自社株買いは、増資とは反対に、
既存株式の価値を高めるのでプラスだが、
増資にしても、自社株買いにしても、
理論株価に従って売買する人がいることに驚く。
また、自社株買いの後、その株を、
消却するのか処分するのかでハナシは変わってくるので、
”(または 自社株消却)” と付け加えた。
自社株消却自体は、基本プラスであるが、
ブロードリーフが、
1Q赤字とセットで出した自社株消却などは、
完全な、焼け石に水で、
「この赤字は株価に大きくマイナスですよ!」と
猛烈にアピールしてしまったように思える。
■増配(配当開始)、優待拡充(優待新設)
市場評価 : ○
ゆうゆー評価 : △〜○(まれに×)
fhiyoshi評価 : ○+
ゆうゆーさんは、自社株買いと一緒にしていたが、
ごく稀に、
「配当とかいらないから、
もっと成長のための投資に回してくれ」
という株主もいた気がするので分けた。
自分はインカムゲインも大好きなので、
○(プラス)+、とした。
BS11が、ショップチャンネルの利用券から、
ビックカメラの割引券に、優待を変えただけで、
10%超も株価が上昇したのは、
”よりツカエる優待に変わった”という事実以上に、
”株主のメリットを考えて改善した”という、
企業の姿勢が評価されたのではないかと考える。
■ストックオプション
市場評価 : △〜×
ゆうゆー評価 : △
fhiyoshi評価 : △
ゆうゆーさんの言うとおり、
従業員のモチベーションアップにつながれば
よいのではないかと思うが、
「早く権利行使して、脱サラしてぇ〜」
みたいな声も聞いたことがあるので、中立とする。
■立会外分売
市場評価 : △〜×
ゆうゆー評価 : △
fhiyoshi評価 : ×
ディスカウントされた分売価格に縛られてしまうのが
ネックだと思う。
株主を増やして、東証一部上場したいのであれば、
優待拡充(優待新設)で対応して欲しい。
また、後述するが、
自分は東証一部への指定替えにはネガティブなので、
評価はマイナスとする。
■株式分割
市場評価 : ○
ゆうゆー評価 : △+
fhiyoshi評価 : △−
ウェッズの株式分割は、それにあわせて
優待内容を良くしたわけでもなく、
実質的になにも変わらなかった。
市場は、分割というだけで、
”上がる”と連想する仕掛けが出来ているようだ。
流動性は増すことは確かだが、
自分は、それを一概に歓迎できない。
既に一定量を保有しているホルダーからすると、
「売りやすくなる」と考えるからだ。
個々の銘柄の成長性や、株価水準にもよるが、
新たに買おうとする投資家よりも、
一部を利益確定しておこうとする
売り圧力の方が強くなる可能性がある。
ゆうゆーさんは、
株主数のアップが「東証一部上場」等につながるなら、
若干のプラス評価としていたが、
自分は逆なので、若干のマイナス評価とする。
■東証一部等への指定替え
市場評価 : ○
ゆうゆー評価 : △〜○
fhiyoshi評価 : △〜×
確かに指定替え祭りの期間中は、株価は盛り上がるだろう。
ただ、指定替え後に、全く別の値動きに変わるのが問題だ
(流動性の問題もあるが、投資家の質も変わるのだろう)。
自分の経験では、
猛烈な成長を続けていたヤンチャな若者が、
急に大人しくなってしまうパターンの方が圧倒的に多く、
指定替えについては、ネガティブな印象を持っているため、
最終的な評価はマイナスとする。
ただ、ここでも重要なのは、
市場評価を前提とした、二次的思考を巡らすことができるか?
ではないかと思う。
「この材料(コーポレートアクション)に、
市場はこう反応するだろうから、こうしよう」
というように対応するのだ。
そのためには、
コーポレートアクションの真意を汲み取れるかどうか、
銘柄に対するより深い理解が必要になるのではないかと思う。
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