ファンダメンタルとかテクニカルとかとってつけたような分析はしない。
何で買っているのか、その理由を明らかにしたい。
コーエーテクモホールディングス(3635)
日本が世界に誇るゲーム産業を生き抜いてきたメーカーであり、
自分も若き日かなり多くの時間費やした
「信長の野望」「三国志」といった歴史シミュレーションゲームを作った
光栄(コーエー)が、テクモという会社を吸収してつくった持ち株会社だ。
イラストは「株闘漫義」のためにこしらえたものだが、
みたとおり、ちょっとショボい。
より長く、鋭く成長して欲しいという願望を余白に滲ませている。
光栄の歴史シミュレーションゲームが好きだった自分は、
現在主力の「無双シリーズ」を全くやったことがない。
アクションゲームが嫌いかというと、そうでもなく、
「鉄拳(ナムコ)」「モンハン(カプコン)」なんかもやってみれば
それなりにハマれたので、食わず嫌いなんだろうと思うが、
コーエーに求めているものとズレている気がするのだ。
では何故投資するのか?
アクションゲームがメインの現状は、あまり好ましく思っていないが、
自分が求める”究極のゲーム”を作れる
最も近いポジションにいる割には、評価が低すぎると思うからだ。
”究極のゲーム”とは何か?
「将棋」や「麻雀」あるいは「テトリス」なんかを挙げる人もいるだろうが、
多くのゲーマーが求めているテレビゲームの最先端という点では、
”バーチャルリアリティ”というのがキーワードになるだろう。
一時、スクエニ(9654)にそれを期待した時期もあったが、
RPGというのは結局、堀井雄二とかが書いたシナリオの上を歩くゲームで、
それなりに進化は遂げているが、小説と同じように、
いったん読み終えたら(クリアしたら)、それでおしまいなのだ。
限られた時間を更に投入してやろうとは思わない。
映画とゲームを混同し始めたあたりから、スクエニは見切った。
また、実際のデータをみてないのでなんともいえないが、
ゲームシステム的に、RPGは外国人にはあまりウケない気がする。
アクションという要素をブレンドしたARPGで調整した感はあるが、
本命はアクションとシミュレーションのブレンド、ASLGではないかと思う。
「信長の野望」「三国志」というシミュレーションゲームのキモである、
合戦部分を、単純に「無双シリーズ」にはめ込むだけでも、
それなりにそのカタチに近づけると思うし、
その舞台をオンライン上の仮想国家にすれば、
ゲームシステム的にはほぼ完成形にもっていけるのではないか。
手始めに「NINJA GAIDEN」と「伊忍道」のブレンドでもいい。
「信長の野望 Online」や「三国志 Online」で
基盤はほとんどできているように思うのだが、
MMORPGというジャンル分けからしてちょっとズレている。
少なくとも自分はやっていないし、
市場的にもあまり伸びていないところを見ると、
クオリティの問題以前に、”究極のゲーム”像なり、
遊ぶ側のプレイスタイルに対する想定なりにズレがあるのだろう。
もしかすると任天堂(7974)が想定しているような?
「マリオ」や「ゼルダ」や「ポケモン」を独りでシコシコやるのが
ベストなプレイスタイルなのかもしれないが、
自分としては、コーテク(3635)に投資することによって、
新たなプレイスタイルを提案し、社会現象を巻き起こすような
チカラのあるゲームを作って欲しいと考えている。