評価:
四谷 一 ダイヤモンド社 ¥ 1,470 (2005-03-11) コメント:SBI証券のスクリーニング機能に対応した氏のおすすめ条件。上昇相場では機能しなかったが、リーマンショック以降、結構ヒットするようになっている。これから株を始めようというサラリーマン投資家には参考になる。 |
2005年の株ブーム前後、多くの株本が出回ったが、
日本の個人投資家が書いた本の多くは、
ピーターリンチやバフェット本を始めたとした翻訳本に比べると、
取っつき易くはあったものの、内容が薄く、
「デイトレードで○億円稼いだ~」系の本は、
サラリーマン投資家にはフィットしない内容であった。
その中で比較的堅実そうなバリュー投資について
自身の経験を題材にしながら書かれた本は、
今読み返してみると、やや薄味ながら、
現状の地合いには結構マッチしているように思える。
ブックオフで何冊かの本を仕入れたので、
これから少しずつ、紹介していこうと思う。
まず第一弾はこの本だ。
タイトルが長すぎるのと、2億円が浮きすぎて、
手を出しづらいが、サラリーマンというキーワードがいい。
ナカミは堅実・具体的なもので、
「四季報」や「Yahoo!ファイナンス」の使い方から、
1週間の生活スケジュールまで書いてあり、
サラリーマン投資家の基本的な戦い方が、
イメージできるようになる。
試しに、SBI証券(旧:イートレード証券)の
スクリーニング機能を使った、
おすすめ条件でサーチしたところ、
ツインバード(6897)がヒットして、コロっと納得した。
この本の中で一番、印象に残ったのは、
「株価が2倍になったら、とりあえず売る」というルールだ。
大化け株なら、その後、3倍・4倍になるかもしれないが、
とりあえず半分売って、元はとっておけというのだ。
ウォーレン・バフェットや、その信奉者のように
「割安な限り、”バイアンドホールド”を貫け」と
しなかったのがいい。
本業を持つ、サラリーマンはまず、
精神的安定を最優先しなければならない。
自分は今、一極集中のフォーカス投資を志向中だが、
ポートフォリオの比率をきちんと管理する(分散する)とか、
”より堅実に”いこうとするスタンスは、全く正しい。
まずは、この本の内容を実践することを心掛けておけば、
大きくやられることはないだろう。
その上で、バフェットやフィッシャーの本に目をとおし、
自分の中で最適なポイント(リスクとリターンのバランス)を
探っていくというのも、悪くないスタンスと思う。
連番を振るのが面倒なのと、
タイトルが長すぎる本に対応できないこと、
(JUGEMのレビュー商品追加機能が使えること)などから、
記事のタイトルはシンプルに、
「株本レビュー YYYY/MM/DD」 とすることにした。
これにより、同じ本を、読み返したタイミングで、
繰り返し記事にするというパターンありにしたいと考えている。